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ポスト・フォッシル:未来のデザイン発掘
社会や経済を緻密に観察・分析し、価値観や美意識の変化を読み解くトレンド分析の第一人者、リー・エデルコートがディレクション。「ポスト・フォッシル時代」(化石燃料時代の次)に向け、ものづくりの根源的なあり方を振り返りながら新たな手法で自然素材や原始的な形態を取り入れている新世代のクリエイターを紹介した。
会期 2010年4月24日(土) - 6月27日(日)
ディレクターズ・メッセージ
大転換の時代が到来しました。
社会は今や前世紀と永遠に決別しようとしています。
今日では問題視されたり疑問が示されたり、破綻をきたしている創造行為におけるさまざまな決まりごと、理論的な諸ルール、さまざまなスティグマ(汚点)を断ち切るために。そして、物質至上主義を脱却し、代わりに、慎ましく地に足がつき、組み立て直された状況を実現するために。
ここ数十年で最悪の金融危機の余波を受けて、流麗華美な、デザインのためのデザインの時代は終わりを告げています。新世代のデザイナーたちは、彼らのルーツをたどり直し、自分たちの地球を今一度清め、時には世の始まりにも遡りながら人類の歴史を研究しています。
このプロセスを通して、彼らはサステイナブル(持続可能)な自然素材をベースに自分たちのデザインを考案し、具体化していきます。中でもとりわけ好んで用いられるのは、木材や皮革、パルプやファイバー、あるいは土や火です。現代の穴居人さながらに、彼らはシェルターや道具、人間が発明した機械類を新たにデザインし、つくり直しています。また、古代のさまざまな儀式をもとらえ直します。すべてはより簡素な、しかしながら満ち足りて充実したライフスタイルを創出するためです。
彼らはまさに、"明日のフリントストーン"*1なのです。
*1 アメリカのテレビアニメ「原始家族フリントストーン(原題:The Flintstones)」の主人公。
リー・エデルコート
開催概要
- 主催
- 21_21 DESIGN SIGHT、財団法人 三宅一生デザイン文化財団
- 後援
- 文化庁、経済産業省、港区
- 助成
- オランダ王国大使館、モンドリアン財団
- 特別協賛
- 三井不動産株式会社
- 協力
- ノルウェー王国大使館、TREND UNION JAPAN
- 展覧会ディレクター
- リー・エデルコート
- アシスタントディレクター
- フィリップ・フィマーノ
- グラフィックデザイン
- 松下 計
- 参加作家
- アントン・ベーケ、アントニ・クレイネピール、アリック・レヴィ、アルテックとイルゼ・クロフォード、アトリエNL ロニ・ファンライスワイク、アトリエ・ファンリースハウト、バス・ファンデルフェール、バス・ワルムースケルケン、バウケ・フォッケマ、BCXSY(ボアズ・コーヘン&山本紗弥加)、ベルトヤン・ポット、ブレス、ボー・レードレル、カロリナ・ウィルケ、陳俊豪/チェン・チュンハオ、ディック・ファンホフ、ディグナ・コッセ、ジム・ベルゲル、エミール・ファンブーケル、エリック・カレンビーク、フランシスコ・ピント、フランク・ロレ、ゲオルグ・パンテル、ヘルヤンネ・ファンザウレン、フース・ファンレーウェン、ハンネ・フリース、ハーム・レンシンク、ヘンリ・ローレンス、ヘッセル・ストゥート、ヤン・エリック・フィッセル、ヤニナ・ルーヴェ、ヨー・メイステルス、ヨヘム・デウィット、ヨハネス・へーマン、ヨーニ・ネーレン、ヨーリス・ラールマン、ジュリア・ローマン、ジュリエン・カレテーロ、カーリン・フランケンスタイン、キキ・ファンアイク、クァンホー・リー、ラウラ・リン・ヤンセン、レックス・ポット、マイケ・ローゼンブルグ、マーティン・バース、マールテン・コルク&フース・クスターズ、マルーゼバスティアーン(フェルディナンド・ハルトゲルス&マル―・フェルハーレン)、マリア・ローゼン、マライン・ヴァンデルポル、マティユ・ル・ゲルヌ、マッツ・テセーリウス、マックス・ラム、モーア・レン、ナチョ・カーボネル、ニールス・ファンアイク、ぺぺ・ハイコープ、ピーター・マリゴールド、ピケ・ベルグマンス、ロネル・ヨルダン、サンダー・ルカス、スタジオ・グリセロ、スタジオ・ヨブ、スタジオ・リバティニー、スタジオ-リ-クリエーション(二コラ・ニコロフ)、タニヤ・セーテル、トーマス・スウェイツ、フィンセント・ヘラートゥス、ワットエルス(エルス・ウォルドヘック)、ウィキ・ソマーズ、ウィレム・デリッデル、ウィリアム・コビング