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2019年3月15日、浅葉克己ディレクション 企画展「ユーモアてん。/SENSE OF HUMOR」が開幕します。

時代を牽引し続けるアートディレクター 浅葉克己にとって、コミュニケーションにおける最も大切な感性のひとつが「ユーモア」です。 本展では、浅葉が国内外から集め、インスピレーションを得てきた資料やファウンド・オブジェとともに、ユーモアのシンパシーを感じているデザイナーやアーティストの作品を一堂に集めます。

時代や国を超えたユーモアのかたちと表現を一望することで、私たちは日々のお営みのなかにある身近なユーモアを見つめ直すことになるでしょう。そして、そこにあるユーモアの感性こそが、デザインやものづくりにおいて重要な、コミュニケーションの本質のひとつと言えるのかもしれません。

撮影:鈴木 薫

開催中の企画展「民藝 MINGEI -Another Kind of Art展」で、テキスト執筆を担当した猪飼尚司が、本展の企画に深く携わり感じたこと、考えたことを全2回でお伝えします。
第2回は、人々が民藝に向ける視線を、本展リサーチ中の自身の体験を交えて語ります。

撮影:吉村昌也

「民藝 MINGEI -Another Kind of Art展」の会場にいて、先日ふと気になったことがありました。それは来場していただいた方々が、口々に「これうちにほしいな」と話している点です。

美術展を鑑賞しているときに、美しいとか、素敵だというコメントを発することはあると思うのですが、「ほしい」という所有欲をくすぐるものって珍しくないですか?

でも、これはみなさんに限ったことではありません。
私自身も同じことを何度となくしているのです。

昨年の夏、本展の企画メンバーで栃木県益子町にある濱田庄司記念益子参考館に伺ったときのことでした。我々は、展示にお貸し出しいただくための作品を確認するためにお邪魔していたのですが、いつのまにか取り憑かれるように自分のお気に入りを語りはじめ、仕舞いにはこの作品ならうちのここに置きたいとか、ほかのメンバーが選んだものを、ずるいなどと言って横取りするという妄想ゲームをはじめていたのです。

同様に日本民藝館の館長室で、本展に展示する作品群を選出していたときにも、もののディテールを見る以上に、直感的にお気に入りのものを決めては、自分の頭のなかに並べていました。

撮影:吉村昌也

一般の美術展ではどうでしょう。いくら大きくニュースで取り上げられ、世間で評判になった作品を鑑賞しても、アートコレクターやディーラーでない限り、ほしいと感じる機会は少ないのではないでしょうか?

同じほしいと思う気持ちでも、ブランドものに代表されるような、貴重で高価であることや知名度のあるものを求める気持ちとは異なります。ブランドの多くは、価値判断を第三者に委ねており、自分だけの基準で物事を見極めていることが少ないと思います。

撮影:吉村昌也

目の前のものを無性にほしいと思う。これはものを愛でる、とても自然な感覚だと思うのです。参考館で見た濱田庄司さんのコレクションも、そして日本民藝館が所蔵する柳 宗悦さんのコレクションも、そして本展で確認できる深澤直人さんのコレクションも、みな私たちが会場で「ほしい!」と思った感覚とまったく同じ気持ちにあるのではないでしょうか。

このほしいという気持ちは、自分の意識、感性の表れであり、とても心地よい感覚です。本展でじっくりと作品群と対面しながら、存分に「これほしい!」と実感していただきたいと思います。

撮影:吉村昌也

猪飼尚司


©永禮賢

いかい・ひさし:
大学でジャーナリズムを専攻後、渡仏。1996年帰国し、フリーランスとして活動を開始。現在は、デザイン分野を中心に、国内外で取材を行う。雑誌『Casa Brutus』『Pen』『MILK JAPON』のほか、企業のブランドブックや展覧会テキスト、地場産業プロジェクトのサポートなどを手がける。

毎年2月、スウェーデンではストックホルム・デザインウィークが開催されます。日本とスウェーデンが外交開始150周年を迎えた2018年、21_21 DESIGN SIGHTスタッフが、そのデザインウィークを訪れました。ここでは、その様子をお伝えします。

Stockholm Design Week takes place every year in February. In 2018, the 150th anniversary of establishment of diplomatic relations between Japan and Sweden, 21_21 DESIGN SIGHT staff visited Design Week. Here is a report on my visit.

スウェーデンの首都ストックホルムには、その200平方キロメートルあまりの土地に数々の美術館や劇場、アトリエが集まっています。デザインウィークの時期にはそのあちこちで催しが開かれます。
初日に訪れたのは、The Royal Academy of Fine Artsの異なる世代の3人のメンバーが、それぞれの仕事を紹介する展覧会『INSIDE architecture』です。例えば公共空間で実際に使われている家具など、これから巡るストックホルムの街を彩るデザインに出会うことができました。

Stockholm, the capital of Sweden, covering an area of 200 square kilometers, is home to dozens of museums, theaters and workshops. Design Week events take place at various venues throughout the city. The first day, I visited the Royal Academy of Fine Arts' "INSIDE architecture" exhibit, which showcased the work of three of its members belonging to different generations. There I viewed designs such as furniture actually used in public spaces, and other works gracing the Stockholm cityscape through which I would soon be walking.

2日目は、大規模な家具の展示会、Stockholm Furniture & Light Fairを見学しました。北欧を代表するインテリアブランドの展示の中には、日本のクリエイターによる作品もいくつか見られるものの、日本からの参加は、出展も来場もまだとても少ないといいます。

On the second day, I visited the Stockholm Furniture & Light Fair, a major furniture show. Well known Scandinavian decorator brands were on display and I also spotted a number of works by Japanese creators. However, Japanese participants and exhibitors in the show are still very few.

その夜には、オープンを翌日に控えたMuseum of Furniture Studiesを一足先に見学しました。所狭しと並ぶ名だたるデザイナーの作品はどれも、Kersti SandinとLars Bülowの個人蔵のものだそうです。

In the evening, I went to the Museum of Furniture Studies, which would be opening the following day. The space was crammed with works by famous designers, all of which are from the personal collections of Kersti Sandin and Lars Bülow.

3日目には、ArkDesのYoung Swedish Design 2018を訪れました。アート、デザイン、建築、インテリア、衣服など様々な分野のこれからを担う若いクリエイターの作品が集まります。このArkDesは、ストックホルム近代美術館に併設されています。館内には、展示室のほかに読書やワークショップのためのスペースもあり、外は吹雪にもかかわらず館内は賑わっていました。

On the third day, we visited ArkDes' Young Swedish Design 2018. This show featured the works of young creators in several fields, including art, design, architecture, decorating and clothing. ArkDes is housed in Stockholm's Museum of Modern Art. In addition to exhibition spaces, the museum offers areas for reading or for workshops, and although a snowstorm was raging outside, the museum was full of visitors.

最終日に訪れたのは、ストックホルム郊外にあるDesign Lab Sです。ここは、8歳から15歳までと、80歳以上の人なら誰でも参加できるデザインラボです。子どもたちが編集者になって特集を考える、掲載する商品や写真を選び、プロのライターやカメラマンとともに本をつくった大プロジェクトを紹介してくれました。

On the last day of our visit, I went to Design Lab S, located on the outskirts of Stockholm. This is a design lab for youngsters aged 8 to 15 and seniors 80 and over that's open to anyone in those age groups. I was introduced to a major magazine production project, where the children acted as editors deciding on products to be highlighted in a special feature, choosing photos, and working with professional writers and photographers to produce the magazine.

他にも、デザイナーやアーティストのアトリエを見学したり、テキスタイルショップで行われる展示を見たり、美術館を巡ったりと、盛りだくさんの数日間でした。
小さな都市にスウェーデンの最新のデザインシーンが凝縮され、短い期間で数々の体験ができるストックホルム・デザインウィーク。北欧へお出かけの際には、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

During my trip I also went to designers' and artists' workshops, viewed an exhibit at a textile shop, and visited several museums. All in all, I was able to have a multitude of interesting experiences.
Stockholm Design Week was a wonderful experience, where I could encounter the most cutting-edge design movements concentrated in a small city. I heartily recommend that you visit when you travel to Scandinavia.

21_21 DESIGN SIGHT 田代未来子
Written by Mikiko Tashiro, 21_21 DESIGN SIGHT

開催中の企画展「民藝 MINGEI -Another Kind of Art展」で、テキスト執筆を担当した猪飼尚司が、本展の企画に深く携わり感じたこと、考えたことを全2回でお伝えします。
第1回は、猪飼がどのように民藝に向き合い、したためたのか、その姿勢を語ります。

21_21 DESIGN SIGHTで開催中の「民藝 MINGEI -Another Kind of Art展」は、すでにご覧いただけましたでしょうか?

現代のデザインやものづくりを中心に執筆活動を行ってきた私にとって、本展への参加はひとつのチャレンジでもありました。

以前から交流のあったディレクターの深澤直人さんと日本民藝館学芸員の古屋真弓さんからお声がけいただいたことはとても嬉しかったのですが、正直に言うと、どのように頭を動かし、文章にまとめればよいのかすぐに想像することができず、躊躇したところがありました。

撮影:吉村昌也

一般的に「展覧会テキスト」と言えば、作品の読み解き方を記しているもの。通常ならば、作品が生まれた時代の社会情勢などに照らし合わせながら順序立て、作家がどのようにコンセンプトのもとに技法を編み出し、どのようなプロセスを経て製作に至ったのかなど、作品や作家の背景が明確に理解するためのヒントがそこには隠されています。

しかしながら、民藝には解説の指針となる具体的な資料が存在しません。全国の民藝関連の施設に収蔵されている作品も見ても、箱書きもなく、作者不詳のものが多くあります。同時にそれらがいったいどのような関連性を持っているかを判断するのも困難です。

私も過去に何度となく民藝について執筆する機会はあったものの、それは誰かしらの取材をベースにしたものであり、実際に自分が正面をきって民藝というものと対峙したことはありませんでした。もちろん本展は深澤直人というディレクターの思考をベースに考えられたものであり、すべてを私だけの力で一から執筆する必要はありませんでしたが、一つ一つのセクションを体系化し、文章としてどのように表せば良いのかと思考を巡らせる必要があったのです。

しかし、実際にプロジェクトを進めていく段階で、深澤さんや古屋さんをはじめとした関わるスタッフの方々が、とても素直な感覚で作品と向き合っていることに気づいたとき、自分のなかにも民藝に対する明確な態度が生まれてきました。

結果として私は解説をするのではなく、来場者と同じ感覚で作品を鑑賞する、もしくは状況を傍観しているような感覚で、文章を仕上げていくことに決めました。

実際に会場内に掲げられているパネルに目を通していただけば分かると思いますが、その内容は展示の風景をありのままに捉えたものであり、ときに来館者に問いかけるような文体になっています。

展覧会における文章としては、みなさんにとって少し物足りないものに感じるかもしれません。しかしながら、私にとってこれも民藝、ひいてはものづくりや暮らしと正直に向き合うための一つの方法論だと考えています。

撮影:吉村昌也

猪飼尚司


©永禮賢

いかい・ひさし:
大学でジャーナリズムを専攻後、渡仏。1996年帰国し、フリーランスとして活動を開始。現在は、デザイン分野を中心に、国内外で取材を行う。雑誌『Casa Brutus』『Pen』『MILK JAPON』のほか、企業のブランドブックや展覧会テキスト、地場産業プロジェクトのサポートなどを手がける。

2019年1月19日、ギャラリー3にて「OBI KONBU」展が始まりました。

会場に入ると、鮮やかな21色のトートバッグが目に入ります。その質感からKONBUと呼ばれるこのバッグは、特殊な複数の細い糸で編み上げた大きなバッグを、1/4に縮ませた後に染色するという、独自の製法により生み出されたものです。
編立から整形に至る製造工程を短い映像で観ることができるほか、各プロセスのサンプルを実際に手に取って、その独特の手触りを感じることができます。

奥のコーナーには、平面にたたまれた時の形状からOBIと名付けられたリュックとトートバックが展示されています。これは、熱を加えることで硬化する特殊な糸を用いたジャージ素材をバッグの形に裁断縫製し、折りたたんで熱プレスをかけたものです。
バッグを構成するすべてのパーツを解体したパネルとリズミカルな映像で、構造の新しさとユニークさを観ることができます。

常にリサーチと研究開発を重ね、素材からものづくりを始める三宅デザイン事務所(MIYAKE DESIGN STUDIO)の最新作を、ぜひ会場でご覧ください。

2019年1月17日、日本民藝館 学芸部長の杉山享司の案内により、「日本民藝館と楽しむAnother Kind of Artギャラリーツアー」を開催しました。

「民藝 MINGEI -Another Kind of Art展」は、プロダクトデザイナー 深澤直人のディレクションによる展覧会です。ツアー冒頭で杉山は、「デザイナーとしての深澤氏が、どのように民藝を見ているのか追体験できる展覧会。彼が展示作品の魅力を素直に語るコメントとともに鑑賞して欲しい」と、杉山と話しました。

40年以上にわたり日本民藝館で美の裏方を務める杉山。まずは個々人が先入観なく、ものに感動するところから民藝に触れて欲しいと、想いを伝えます。さらにツアーでは、深澤のコメントを手がかりに展示作品のかたちや素材の面白さに着目。その後にそれぞれの用途やつくり手の背景などを解説しました。
また杉山は展示を考えるとき、色々な並べ方を検証し、もの同士が調和するようにしているとも言います。もの同士が会話をするような空間をつくる喜びについて、「食卓のテーブル構成を考えるように、取り合わせのバリエーションを楽しんで欲しい」と語りました。

終わりに、杉山は「誠実、健康、自然、自由」という民藝の4つのキーワードをあげました。人々の営みから生まれた、控えめだが存在感に溢れた民藝。人の気配があるからこそ、親近感がわくのではないかと、杉山は語ります。私たちの暮らしと民藝との関わりについて、深く知り、考えることができるツアーとなりました。

21_21 DESIGN SIGHT企画展「民藝 MINGEI -Another Kind of Art展」では、1925年、柳 宗悦によって名づけられた、無名の職人たちによる民衆的工芸、「民藝」を、これからのデザインのインスピレーションとなる「Another Kind of Art」と捉え、紐解いています。

ここでは、柳 宗悦らが創立した日本民藝館で開催される展覧会をご紹介します。

日本民藝館「柳宗悦の『直観』 美を見いだす力」

2019年1月11日(金)- 3月24日(日)

それまで顧みられることのなかった、朝鮮陶磁、木喰仏、日本の民藝などに次々と美を見いだしていった柳 宗悦(1889-1961)。その前人未到の業績を可能とさせたものは、ほかならない柳の「直観」でした。柳は、「直観とは文字が示唆する通り『直ちに観る』意味である。美しさへの理解にとっては、どうしてもこの直観が必要なのである。知識だけでは美しさの中核に触れることが出来ない」と、そして「何の色眼鏡をも通さずして、ものそのものを直かに見届ける事である」と述べています(「直観について」1960年)。
本展では柳の眼差しを追体験できるよう、説明や解説を省き、時代や産地、分野を問わず、柳が蒐めた名品を中心にして一堂に展示されています。

「民藝 MINGEI -Another Kind of Art展」では、展覧会ディレクターの深澤直人が「作者が誰かとか、いつどこでつくられたのか、とかいった情報は必要ない。ただ純粋にその魅力にくぎ付けになる。『これはヤバイ』と」と語る民藝。
開催中の二つの展覧会で、その美しさに向き合ってみてはいかがでしょうか。

会場・主催:日本民藝館

*「柳宗悦の『直観』 美を見いだす力」の入場券(半券も可)のご提示で、「民藝 MINGEI -Another Kind of Art展」の入場料が100円引きになります
*「民藝 MINGEI -Another Kind of Art展」の入場券(半券も可)のご提示で、「柳宗悦の『直観』 美を見いだす力」の入場料が100円引きになります
*いずれも1枚につき1回1名限り有効、他の割引との併用不可

>>日本民藝館ウェブサイト

国内外の美術館で開催されるデザインに関連する展覧会をご紹介します。

装飾美術館「ジャポニスムの150年」

2018年11月15日(木)- 2019年3月3日(日)

現在、フランス・パリの装飾美術館で「ジャポニスムの150年」展が開催されています。
19世紀末から今日まで150年にわたる日仏間の芸術的関係性に焦点を当てた本展は、同館が所蔵する日本美術品から厳選された作品を中心に、日本から貸し出された作品、日本の影響を受けて欧州で制作された作品を加えた約1,400点で構成されています。展示作品は、美術工芸作品からプロダクトデザイン、グラフィックデザイン、衣服デザインなど幅広いジャンルや時代にわたります。

展覧会は〈発見者〉〈自然〉〈時間〉〈動き〉〈革新〉という5つのテーマに沿って展開され、そのうち〈発見者〉〈動き〉〈革新〉の展示室には、IKKO TANAKA ISSEY MIYAKE「NIHON BUYO」をはじめとする21_21 DESIGN SIGHTディレクターの一人である三宅一生の仕事が紹介されています。また本展には、21_21 DESIGN SIGHTアソシエイトディレクターの川上典李子がキュレーターの一人として参加しています。

本展は、2019年2月までパリを中心にフランスにて開催される文化芸術事業『ジャポニスム 2018:響きあう魂』の公式企画の一つとして、国際交流基金とパリ装飾美術館の共催で開催されています。

>>「ジャポニスムの150年」展ウェブサイト

© Graphisme BETC
© Graziella Antonini
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2018年12月15日、トーク「濱田庄司登り窯復活プロジェクト」を開催しました。
トークには、濱田窯代表であり、公益財団法人 濱田庄司記念益子参考館(以下 益子参考館)館長の濱田友緒が登壇しました。

1930年頃、陶芸家 濱田庄司によって開窯した濱田窯。それまでイギリスや日本の各地で作陶をしていた濱田は、栃木県芳賀郡益子町にて、その土地に根付いたものづくりを行なうようになりました。地元の器が近代の工業製品に淘汰されていた当時、濱田は益子の技法に歩み寄り、現地の土や釉薬の研究を熱心に行い、数多くの作品を生み出しました。
また濱田庄司は、柳 宗悦や河井寛次郎らとともに民藝運動を創始した人物としても知られ、晩年には、自ら蒐集した工芸品を展示・公開するために、自邸の一部を活用するかたちで、益子参考館を開館しました。

濱田友緒は、濱田庄司の孫にあたり、濱田窯の3代目としての作陶活動に加え、益子参考館の現館長を務めています。そして、東日本大震災により自身の窯と益子参考館にて美術展示をしていた登り窯が大きな損傷を受けたことを機に、「濱田庄司登り窯復活プロジェクト」をスタートしました。

濱田友緒は、地元の陶芸家や職人に呼びかけ、2015年2月、益子参考館の登り窯にて窯焚きを行いました。その窯焚きから窯出しを一般公開することで、人々との豊かな交流が生まれたと言います。
同プロジェクトは3年に1回のペースで実施されており、2017年11月から2018年2月にかけて行われた第2回では、益子のみならず、笠間焼の作家たちが参加するなど、様々な拡がりをみせています。
風土や風習を生かしたものづくりによって生まれる「民藝」が、地域社会においてどのような役割を担い得るのかを知ることのできるトークとなりました。

2018年12月14日、ギャラリー3で「民具 MINGU展」が開幕しました。

「民具」という言葉は、昭和初期、民俗学者の渋沢敬三によってつくられました。これは、柳 宗悦らによる民藝運動が始まった時期に重なります。
一方、1980年に誕生した「無印良品」は、人々の生活の必要に駆られてつくられる、現代の民具でありたいという思いで活動を続けています。
会場では、出雲、新庄、日高村など、日本各地から集められた江戸期をはじめとする貴重な民具の数々を、無印良品の製品と対比するように展示しています。

民具や民藝が生まれた時代に比べ、豊かになった現代の消費社会の中で、本当に必要なものは何か。グローバル化やデジタル化が急速に進む世界の中で、誠実なものづくりとは何か。
ギャラリー1&2で開催中の「民藝 -Another Kind of Art展」とあわせ、未来について考え、感じる展覧会です。