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「セカンド・ネイチャー」展オープニングトークを開催
10月18日、21_21 DESIGN SIGHTでは、オープニング・スペシャルトーク「セカンド・ネイチャーとは?」が開催されました。本展ディレクターの吉岡徳仁をはじめ、ともに企画に携わった橋場一男、上條昌宏、岡田栄造、川上典李子の5人が、展覧会のテーマと出展作品について語り合いました。
自身の作品を見た人たちから、そのデザインに自然の要素が潜んでいることを気づかされたという吉岡は、「半分は人間が、半分は自然が」デザインし、「CGではつくれない、偶然性を取り入れ」、自然の結晶構造を用いた出展作品について解説しました。その制作プロセスでは実験と失敗が繰り返され、展示作品のひとつ『記憶の女神』が、5回の失敗の後、開幕直前に完成したというエピソードも披露しました。また、企画協力の一人、橋場一男は、「セカンド・ネイチャー」という言葉が、イタリアで開催された「Art in Nature」という展覧会のカタログから引用され、本展の目指す方向性にふさわしいと、展覧会のタイトルに決まった経緯を説明しました。
「セカンド・ネイチャー」とは何か?―トークの中では、文字通りの「第2の自然」という意味の他に、「新しい考え方」、「表現のスタート」、「記憶の中の自然」、「想像の世界」など、さまざまなキーワードが飛び交いました。しかしその解釈に答えはなく、展覧会を訪れた人々に自由に感じ、考えてほしいと、全員が口を揃えました。
吉岡は最後に、「僕にとってセカンドとは、未来だったりする」と語りました。生き物を支える構造に「未来のデザインが隠されているのでは」という思いから、今回の結晶に行きついたという吉岡。トーク後のQ&Aも活発に行われた満員の会場で、多くの参加者が「セカンド・ネイチャー」とデザインの未来について、それぞれの考えを巡らせたひとときでした。