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「うつわ――他者を受け入れるもの」開催
ひびや割れなど、土本来の性質を引き出したスケールの大きなうつわを手がける、陶芸家の小川待子が自身の制作について語りました。
小川の創作の原点は、西アフリカでの生活にあります。現地の人々がうつわづくりに用いる「たたき」や「ひもづくり」の技法を用いた作品をはじめ、身体装飾や木製のマスクなどからヒントを得た作品も紹介。また、小川の作品によく用いられる、透明感のあるガラス釉は、アフリカでの生活で水が手に入らなかった辛い経験と、世界中を旅した際の水の記憶からきているそうです。土の破片から、大地や生命、時間の堆積へと大きな広がりを感じさせ、見るものを包み込む小川のうつわづくりに、来場者は興味津々の様子でした。