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2015年8月 (6)

開催中の企画展「動きのカガク展」とあわせて行ってみたい、さまざまな「カガク」を楽しめるミュージアムをご紹介します。

科学技術館

科学技術の積み重なりによって支えられている私たちの生活。科学技術館では、身近なものから宇宙規模のものまで、私たちをとりまく「カガク」の不思議を、技術の仕組みや発展を紹介することで考えていきます。体験を通して、最先端技術に触れることができる展示室2階『ものづくりの部屋』は、「動きのカガク展」のテーマでもある「ものづくり」に焦点を当て、その面白さについて考える機会を与えてくれます。

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国立科学博物館

地球や生命、科学技術に対する認識を深め、人類と自然、科学技術の望ましい関係について考えていく国立科学博物館では、自然史や科学技術史の資料を豊富に展示しています。地球館2階の体験型展示を多数用意する『科学技術で地球を探る』や、江戸時代以降の日本の科学技術を順に振り返る『科学と技術の歩み』、地球館地下3階の科学にまつわる日本の偉人を紹介する『日本の科学者』の展示など、ここで「カガク」から得られる驚きと発見は、「知ることの面白さ」を呼び起こしてくれるはずです。

>>国立科学博物館 ウェブサイト


写真提供:国立科学博物館

TEPIA 先端技術館

TEPIA先端技術館は、私たちの社会や経済を支えるさまざまな分野の先端技術を、間近で見て、触って、動かすことで、身近なものとして体感できる、新しいスタイルの展示施設です。ロボット技術の未来を考える『テクノロジーパスウェイ』、私たちをとりまく社会と技術の関わり合いを紹介する『テクノロジーショーケース』、体験型展示を通して近未来の暮らしを感じる『テクノロジースタジオ』、ロボットの原理技術を学ぶ『テクノロジーラボ』と4つのゾーンで技術を体感。「カガク」の観点から、未来を考える方法を提示しています。

>>TEPIA 先端技術館 ウェブサイト

日本科学未来館
常設展「未来をつくる」

いま世界で起きていることを科学の視点から理解し未来を考えていく日本科学未来館。日々の素朴な疑問から、最新テクノロジー、地球環境、宇宙の探求まで、さまざまなスケールの科学技術を体験することができます。理想の社会・理想の暮らしを描き出すことによって「豊かさ」を築く方法を考えていく常設展『未来をつくる』では、アイデアをかたちに変えるための技術を紹介。来場者の好奇心をくすぐります。

>>日本科学未来館 ウェブサイト

企画展「動きのカガク展」では、身近な材料と道具でつくられたシンプルな仕組みから最先端のプログラミング技術まで、様々な力によって「動く」作品が、その機構の解説とともに紹介されています。
この連載では、本展企画協力 ドミニク・チェンがそれぞれの作品が見せる「生きている動き」に注目しながら、展覧会の楽しみ方をご提案します。


「動きのカガク展」ポスター(アートディレクション&デザイン 古平正義)

「人間は動き、変化しているものしか知覚できない」。これは生物が物理環境のなかで生存に役立てる情報を能動的に探索する仕組みを説いたアフォーダンス理論で知られる生態心理学を開拓したジェームズ・J・ギブソンの言葉ですが、これは僕たち人間がどのように世界を体験するように進化してきたかを知るための基本的な条件として理解できます。同じく、文化人類学者にしてサイバネティクス(生物と無生物に共通する生命的なプロセスの仕組みの解明を行なう学問)の研究者でもあったベイトソンによる、情報とは「差異を生む差異である」という表現を重ねあわせると、動きこそが違いを生み出す源泉であると解釈することができます。

生物の世界でも、たとえば樹の枝のような身体を持つに至った昆虫が天敵から身を守る時には動きを止めて背景と化すことを擬態といいますが、そのことによって情報を周囲に発信させない、いいかえると「生きていない」という情報を偽装しているわけです。生物としての私たちは「生きているか死んでいるか」ということにとても敏感なセンサーを持っているといえます。このセンサーを通して、私たちは「自分で動いているもの」と「別のものによって動かされているもの」を区別することもできます。このセンサーはとても優秀で、物理的な物体以外のことに対しても機能します。

「動きのカガク展」に集まったデザインからアート、産業から工学研究までに及ぶ作品の数々は、その制作方法から表現方法まで多種多様であり、安易に分類することは難しいでしょう。それでもその全てに通底する一本の軸があるとすれば、それは「生きている動き」を見せてくれる、という点が挙げられます。

考えてみると不思議です。人がつくった仕組みや動きになぜ「生きている」感覚が宿るのか。それはここで展示されている作品が何らかの方法で物理的な法則や生物の規則に「乗っかっている」からです。


上:『アトムズ』岸 遼
下左:『メトログラム3D』小井 仁(博報堂アイ・スタジオ/HACKist)
下右:『水玉であそぶ』アトリエオモヤ

水面の表面張力を指で感じられる『水玉であそぶ』(アトリエオモヤ)は水という身近な存在がアメーバのように離れたり合わさったり美しさを再発見させてくれるし、たくさんの発泡スチロールのボールを宙に浮かせる『アトムズ』(岸 遼)は100円ショップで売っているふきあげ玉のおもちゃと同じベルヌーイの定理を機械的に使って、私たちの身体を常に包囲している空気というものの動き方の不思議さを改めて見せてくれます。寝室のカーテンに差し込む夕暮れの陽光のようなシンプルだけど目を奪われる光の動きをつくる『レイヤー・オブ・エア』(沼倉真理)や様々な形の反射を見せる『リフレクション・イン・ザ・スカルプチャー』(生永麻衣+安住仁史)、布が静かに宙を舞い降りる『そして、舞う』(鈴木太朗)も日々の生活のなかで見つけることのできる光や重力の微細な美しさに気づかせてくれます。他方で、都市というマクロなスケールに視点を移せば、東京メトロの運行情報データを基に地下鉄の動きをまるで人体の血流図のように見せる『メトログラム3D』(小井 仁)から、生物のように脈打つ東京という大都市のダイナミズムをリアルに感じることができるでしょう。

この展覧会が生き生きとした動きに溢れているのは、映像作品『もしもりんご』(ドローイングアンドマニュアル)が見事に見せてくれるように、実写のリンゴに虚構の動きを与えることで、まるでりんごがハエのように飛んでいると感じられるし、ガラスのように木っ端微塵に割れたと感じられる、私たちの感覚のある種のいい加減さに拠っているといえるでしょう。同様に『森のゾートロープ』と『ストロボの雨をあるく』(共にパンタグラフ)は、回転スリットや絵柄のプリントされた傘を手にとって動かすことで、アニメーションという日常的の至るところで見ている表現方法が私たちの眼の解像度の限界に起因していることを身体的に再認識させてくれます。


左:『もしもりんご』ドローイングアンドマニュアル
右:『ストロボの雨をあるく』パンタグラフ

本当に生きているからそのように見えるのではなく、生きているように私たちが感じるから、そう見える。『ISSEY MIYAKE A-POC INSIDE』と『ballet rotoscope』(共に佐藤雅彦+ユーフラテス)は実際の映像と切り離された人間の動きの特徴点を抽出して、観察させてくれます。こうした動きをゲームや映画のCGでモデリングされたキャラクターに付与すれば、まるで生きている本物の人間のように感じるでしょう。


上左:『124のdcモーター、コットンボール、53×53×53センチのダンボール箱』ジモウン
上右:『ISSEY MIYAKE A-POC INSIDE』佐藤雅彦+ユーフラテス
下:『シックスティー・エイト』ニルズ・フェルカー

非生物が生物のように感じられる別の例として、まるで違う惑星の昆虫が密生する峡谷にいるかのような感覚を生んでいる『124のdcモーター、コットンボール、53×53×53センチのダンボール箱』(ジモウン)と、空気で伸縮する巨大な異生物のような『シックスティー・エイト』(ニルズ・フェルカー)、こちらの手の動きを模倣するように回転し続ける巨大な植物のような『動くとのこる。のこると動く。』(藤元翔平)を見ていると、私たちはこの世に存在しない生命の動きをも現出させることができることに気づかせてくれます。また、手元の取っ手の回転運動が目の前の球体の上下運動に変換される『プロジェクト・モーション/サイクル』(東北工業大学 クリエイティブデザイン科 鹿野研究室)も、まるで別の巨きな身体を動かしているような不思議な感覚を生み出しています。


『ロスト #13』クワクボリョウタ

本展には身体的な感覚と共に、複雑な情感を生んでくれる作品も展示されています。来場者が書いた文字をアルゴリズムが分解して再構築した形をロボットが壁面に描き続ける『セミセンスレス・ドローイング・モジュールズ #2(SDM2) - レターズ』(菅野 創+やんツー)は、計算機が意味を解釈する必要なく作動し続けられることをまざまざと見せつけてくれ、私たち人間と人工知能の「知性」の働きの違いについて考えさせられます。高みに立って好きな方向に指をさすと三角錐の頭が一斉に同じほうを向き、しばらくすると反抗してバラバラな向きを見る『統治の丘』(ユークリッド【佐藤雅彦+桐山孝司】)は人間社会の流れに身を委ねるような動き方に対するクールな皮肉に溢れています。そして、光源となる小さな電車が様々な風景の「影像」を壁に映しながら進む『ロスト #13』(クワクボリョウタ)を見ていると、私たちそれぞれが過去に通り過ぎてきた無数の風景に対する懐かしさと、未だ見ぬ光景への憧憬が混然一体となったような感情が生起されます。動きとは物質的な事柄だけを指すのではなく、私たちの心もまた揺れ動きながら変化する対象であるということを改めて想わせてくれます。

この展示に込められたもう一つの大切なメッセージは、こうした動きを自分たちでつくってみることへの誘いです。文章や詩、音楽というものは、ただ読んだり聞いたりするだけではなく、同時に自分たちで書いてみることによって、より豊かな味わいを楽しめるようになります。それは何千年と続いてきた人間の表現するという営為の根底に流れる原理だといえるでしょう。

そのためにも、本展では有孔ボードの作品パネルに、各作品をつくるための道具や素材、そしてどのような原理で動いているのかということを示す解説映像、そして展示ディレクターの菱川勢一がその作品にどうして感動したのかという感想のメモ書きが貼ってあります。これはなるべくつくり手と鑑賞者との境界を取り払い、あなたもぜひつくってみてください、という招待を意味しています。

考えてみれば、現代はインターネットを通じて様々なものづくりのノウハウや方法を知ることができるし、コンピュータを使った表現を学ぶこともますます簡単になってきている、非常に面白い時代だといえます。映像でも物理的な装置でもアルゴリズムでも、手を動かしてみることですぐに覚えられて、仲間と共同しながら社会に面白い表現をぶつけることができます。「学校の図工室」という裏テーマが付された本展を体験して、未来のデザイナー、エンジニアやアーティストとなる老若男女の衝動に少しでも火が点り、家に帰った後にもその火を絶やさず、未知の動きを生み出してくれることに今からワクワクしています。

文:ドミニク・チェン(情報学研究者/IT起業家)
会場風景写真:木奥恵三

企画展「動きのカガク展」とあわせて鑑賞することでより楽しめる展覧会をご紹介します。

埼玉県立近代美術館
動く、光る、目がまわる!キネティック・アート

2015年7月4日(土)- 9月6日(日)

「動く芸術」を意味するキネティック・アートは、終戦後、進歩する科学技術を芸術に取り入れようとする気運のなか、ヨーロッパを中心に盛んに制作されました。その多くは幾何学的な形や線をもとにしているため、はじめは親しみにくい印象を受けるかもしれません。しかし、作品の角度や視点の移動によって思いがけない見え方があらわれるため誰もが楽しめ、見る人と作品の相互の関わりを鮮やかに浮かび上がらせてくれます。

ジョセフ・アルバース、ブルーノ・ムナーリなど先駆的な作家も紹介しながら、主にイタリアで活躍した作家たちの作品を通して、キネティック・アートをふりかえる本展。ほぼ半世紀前のものではあるものの、紹介されている作品が放つレトロな雰囲気には、現代のメディア・アートに通じる先鋭的な感覚をも見出すことができるでしょう。
私たちの感覚に直に訴えかけてくる「動き」のエネルギーは、キネティック・アートが制作された50年前から「動きのカガク展」が紹介する現代まで一貫しているように思えます。

>>埼玉県立近代美術館 ウェブサイト

2015年8月2日に、企画展「動きのカガク展」の参加作家 パンタグラフが講師を務め、関連プログラム「動く!ワークショップ」を開催しました。参加者の子どもたちはゾートロープ(回転のぞき絵)づくりを体験しました。

冒頭では、パンタグラフより江口拓人が、自ら手がけてきた作品を例にコマ撮りアニメーションの特徴を説明。1秒間に15コマの写真をつなげることによって、動きが生まれる模様を伝え、アニメーションのおじいちゃんともいえる「ゾートロープ」を紹介しました。円柱の箱のようなかたちをしたゾートロープは、側面にスリットが入っており、箱を回転したのち、スリットから箱を覗くと中の絵が動いてみえるもの。目の錯覚で生まれる動きの表現に、子どもたちはつよく魅せられている様子でした。

動きの仕組みを理解した後は、ゾートロープの絵を描く作業にうつりました。子どもたちは、パンタグラフの指導のもと、まず12角形のかたちに紙を切り抜いたのち、コマごとに絵を描いていきます。時折、自らつくった絵をゾートロープ上でコマ同士のバランスを見ながら、マーカーや色鉛筆、シールなどで要素を足していきました。

さらに帯状の絵もつくり、先の12角形のものと組み合わせることによって、よりダイナミックな動きを実現しました。子どもたちは、動きの表現のはかり知れない可能性を体験する貴重な1日となりました。

2015年8月2日に、企画展「動きのカガク展」関連プログラム「はんだ付けを体験!オリジナルLEDをつくるワークショップ」を開催しました。「ものづくり」「エレクトロニクス」「プログラミング」を楽しみながら学べる学習工作キット「エレキット」で広く知られる電子工作キットのパイオニア、株式会社イーケイジャパンから内田勝利を講師に迎え、参加者である子どもたちは「はんだ付け」を通して「ものづくり」を体験しました。

ワークショップの始まりは、「光の3原色」についての講習。テレビやスマートフォン、カメラを始めとした、身の回りに溢れるあらゆるデジタル画像の全てが、たった3つの色「赤」「緑」「青」から成り立っているという事実は、子どもたちを強く驚かせます。3色を重ねることで、黄色や水色、紫色へと色の幅を広げることができる。全て重ねると白色に変わる。実際にフルカラーLEDに触れてみることで「色のつくり方」を体感することができました。

3原色を学んだ後は「はんだづけ」実践の始まり。子どもたちは、初めて手にする「はんだごて」におそるおそる電源を入れていきます。練習台の決められた位置にはんだを溶かすという指示に、彼らの表情は真剣そのもの。1・2・3で、こてを構えて、4・5で、はんだを溶かす。講師のカウントに声を合わせながら、何度も繰り返し使い方を練習していきます。

練習が済んだらいよいよ本番、LEDを光らせる仕組みを実際に一からつくっていきます。様々な印が書かれた迷路のようなボードに「抵抗」や「IC」、「スイッチ」など、LEDを光らせるための機能を取り付けていきました。用意された数々のパーツは、どれも小さく、見たこともないような不思議な形ばかり。LEDを点灯させるためには、この細かい作業のひとつひとつをクリアしていかなければなりません。

決められたパーツの全てを取り付けて、参加者全員がやっとの思いでLEDを点灯することができました。完成までの道のりは長かったものの、自分たちの手でもつくり上げられたことでは、参加者にとって大きな自信となったはずです。参加者に「感動」と「ときめき」を与えた「はんだ付け」体験は、日常に潜む「ものづくり」の面白さを再発見する機会となったことでしょう。

企画展「動きのカガク展」では、身近な材料と道具でつくられたシンプルな仕組みから最先端のプログラミング技術まで、様々な力によって「動く」作品が、その機構の解説とともに紹介されています。
この連載では、本展企画協力 ドミニク・チェンがそれぞれの作品が見せる「生きている動き」に注目しながら、展覧会の楽しみ方をご提案します。

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『ロスト #13』クワクボリョウタ

本展には身体的な感覚と共に、複雑な情感を生んでくれる作品も展示されています。来場者が書いた文字をアルゴリズムが分解して再構築した形をロボットが壁面に描き続ける『セミセンスレス・ドローイング・モジュールズ #2(SDM2) - レターズ』(菅野 創+やんツー)は、計算機が意味を解釈する必要なく作動し続けられることをまざまざと見せつけてくれ、私たち人間と人工知能の「知性」の働きの違いについて考えさせられます。高みに立って好きな方向に指をさすと三角錐の頭が一斉に同じほうを向き、しばらくすると反抗してバラバラな向きを見る『統治の丘』(ユークリッド【佐藤雅彦+桐山孝司】)は人間社会の流れに身を委ねるような動き方に対するクールな皮肉に溢れています。そして、光源となる小さな電車が様々な風景の「影像」を壁に映しながら進む『ロスト #13』(クワクボリョウタ)を見ていると、私たちそれぞれが過去に通り過ぎてきた無数の風景に対する懐かしさと、未だ見ぬ光景への憧憬が混然一体となったような感情が生起されます。動きとは物質的な事柄だけを指すのではなく、私たちの心もまた揺れ動きながら変化する対象であるということを改めて想わせてくれます。

この展示に込められたもう一つの大切なメッセージは、こうした動きを自分たちでつくってみることへの誘いです。文章や詩、音楽というものは、ただ読んだり聞いたりするだけではなく、同時に自分たちで書いてみることによって、より豊かな味わいを楽しめるようになります。それは何千年と続いてきた人間の表現するという営為の根底に流れる原理だといえるでしょう。

そのためにも、本展では有孔ボードの作品パネルに、各作品をつくるための道具や素材、そしてどのような原理で動いているのかということを示す解説映像、そして展示ディレクターの菱川勢一がその作品にどうして感動したのかという感想のメモ書きが貼ってあります。これはなるべくつくり手と鑑賞者との境界を取り払い、あなたもぜひつくってみてください、という招待を意味しています。

考えてみれば、現代はインターネットを通じて様々なものづくりのノウハウや方法を知ることができるし、コンピュータを使った表現を学ぶこともますます簡単になってきている、非常に面白い時代だといえます。映像でも物理的な装置でもアルゴリズムでも、手を動かしてみることですぐに覚えられて、仲間と共同しながら社会に面白い表現をぶつけることができます。「学校の図工室」という裏テーマが付された本展を体験して、未来のデザイナー、エンジニアやアーティストとなる老若男女の衝動に少しでも火が点り、家に帰った後にもその火を絶やさず、未知の動きを生み出してくれることに今からワクワクしています。

文:ドミニク・チェン(情報学研究者/IT起業家)
会場風景写真:木奥恵三