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オープニングトーク「解剖展の解剖」を開催しました

2016年10月22日、オープニングトーク「解剖展の解剖」を開催しました。

トークには、本展ディレクターの佐藤 卓、企画制作協力の岡崎智弘による本展の概要紹介ののち、参加作家の荒牧 悠、赤川智洋(aircord)、奥田透也、小沢朋子(モコメシ)、柴田大平(WOW)、下浜臨太郎、菅 俊一、鈴木啓太、高橋琢哉、中野豪雄、細金卓矢が登壇。それぞれの作品の制作秘話を語りました。

1年半ほど前に、佐藤から声を掛けられ、本展に関わることとなった岡崎。当初より、全体のテキスト量と展示項目が非常に多くなると予想していたため、全体のバランスをみて展示コンテンツをピックアップしながら、岡崎とともに本展の構成を進めたと佐藤は言います。展示に関して、「ひとりひとりが興味のあるところに着目し、掘り下げて欲しい。何度も来て欲しい」と語りました。

その後、参加作家が登壇し、作品紹介に移ります。製品のロゴタイプやウェブサイトの要素を作品に置き換えた下浜、中野。体験型の映像作品をつくることで、解剖の項目にインタラクティブな要素を加えたaircord、奥田。株式会社 明治の工場を訪ね、工場での製造過程を作品化した荒牧、細金。解剖対象5製品を音で表した高橋。搾乳や調理の視点で「明治おいしい牛乳」の解剖に関わった柴田、小沢。さらに、プロダクトデザインの視点で「明治エッセルスーパーカップ」のスプーンを制作した鈴木、株式会社 明治の企業構造を立体のダイアグラムに置き換えた菅と続き、様々な分野で活躍するクリエイターが、それぞれの持ち味を活かして、本展作品をつくり上げるプロセスが語られました。

日ごろ慣れ親しんでいるはずの大量生産品も、視点を変えるだけで多様な世界の入り口となります。「一番持ち帰っていただきたいものは、実はデザインを通して世界をみる『方法』」と佐藤が会場内のメッセージで語るように、私たちが「知っている」つもりのものであったとしても、実は未知なる事柄に溢れています。それが世界を面白くさせていると気づかされるトークとなりました。