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「参加作家によるリレー・トーク 第1回」を開催
2018年7月28日、企画展「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」に関連して、「参加作家によるリレー・トーク 第1回」を開催しました。第1回は、本展で新作「airflow」を発表した水尻自子と、「JIDO-RHYTHM」を共同制作する辻川幸一郎(GLASSLOFT)、馬場鑑平(バスキュール)、渡邊敬之(北千住デザイン)が登壇しました。
はじめに、辻川が過去に制作したコーネリアスのミュージック・ビデオやこれまでに携わった作品を紹介しました。幻覚や白昼夢をテーマに制作を続けているという辻川は、本展展示作品の自撮りミュージック・ビデオアプリ「JIDO-RHYTHM」でもアプリから流れる音楽を聴いている人が幻覚を見ているような感覚を体験できる作品を目指したと語りました。
渡邊は、プログラミングを用いてリアルタイムにビジュアルをつくり出すAR〈Augmented Reality(拡張現実)〉などの技術を駆使し、Web、アプリ、VJ、インスタレーションを制作しています。今回の「JIDO-RHYTHM」制作では、3Dオブジェクトが音に合わせてリアルタイムに変形するプログラミングを組み、多彩な表現を生み出しました。
馬場は、プロデューサーとして本作品に携わりました。この共同制作のチームが生まれたきっかけは、ライフスタイルマガジン「HILLS LIFE」にて、クリエイターたちの創作に迫る連載の第1回で馬場が辻川に取材をしたことだと言います。
水尻は、過去に制作した3つの短編動画を紹介しながら、「感触的な動きを感覚的に表現すること」について解説しました。アイデアスケッチやビデオコンテから、どのようにアイデアが生まれ、どのような制作プロセスを辿るのか説明し、動きの連鎖によって生まれる物語性よりも、「感触」を1番に伝えたいと水尻は語りました。
作家それぞれの多様な活動とともに、アプローチの仕方や制作プロセスが浮かび上がる、貴重な機会となりました。