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2025年8月 (1)
ギャラリー3では、2025年8月9日(土)から28日(木)まで「GOOD PRINTER」を開催しています。
21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3に一歩踏み込むと、内側の床も柱も養生されたような薄いシートに覆われ、まるで工場に迷い込んだような空間が現れます。そしてその中央には、金属の支柱に囲まれた細長い装置が横たわり、ゆっくりと動きながらキャンバス布に様々な模様をプリントしていきます。この「工場」を立ち上げたのは、「いいもの」を探求し、遊び心にあふれた独自の雑貨開発に取り組むブランド、GOOD GOODS ISSEY MIYAKE。プリント装置の開発を手がけたのは、前例のないものづくりに取り組み続ける、エンジニア集団nomenaです。
2018年にスタートしたGOOD GOODS ISSEY MIYAKEは、専門分野が異なるメンバーが集い、ものと使い手の関係性に目を向けたものづくりをする中で、実験的な発想からデザインを行っています。生活や作業場の中にある日常的なものを使って、生地にプリントする実験から始まった本展では、nomenaが開発した独自の技術で生地にプリントを描き続ける装置「GOOD PRINTER」を会場の中央に置き、その稼働中に来場者が少しずつ関わることで、偶然性のある布を作ることにしたのです。
装置は開館日の毎日13:00から17:00の間に稼働し、1〜2日ごとに図柄のついた布ができます。通常の工場とは違い、同じ図柄が再びプリントされることはありません。生地はそのまま会場内で乾かされ、のちにプロダクトに使用される予定です。また本展会期中、21_21 NANJA MONJAでは、特別にGOOD GOODS ISSEY MIYAKEのプロダクトを販売しています。ぜひお立ち寄りください。
プロフィール
nomena
2012年、武井祥平により設立。日々の研究や実験、クリエイターやクライアントとのコラボレーションを通して得られる多領域の知見を動力にして、前例のないものづくりに取り組み続けている。近年では、宇宙航空研究開発機構JAXAなど研究機関との共同研究や、東京2020オリンピックにおける聖火台の機構設計などに参画。主な受賞歴に、2024毎日デザイン賞、第25回文化庁メディア芸術祭アート部門優秀賞、21年Penクリエイター・アワード、17年DSA日本空間デザイン賞金賞、日本サインデザイン賞優秀賞、12年MOTブルームバーグ・ヴィリオン・プロジェクト[公募展]メディア・パフォーマンス部門グランプリなど。






© ISSEY MIYAKE INC.
撮影:吉村昌也